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為にならないオセロ講座「2.カドが強い!の一歩先編」

執筆者 : 52

 

部員の52です。ここでは、初心者に向けた為にならない話を書いていきます。

 

 オセロで「角(カド)を取ると強い」というのは、オセロのルールと同じくらい有名な話です。しかし、「角をとるために何をすると良いか」という話を聞いた人、考えたことがある人はきっと少ないことでしょう。今回はそんな話を書いていこうと思います。

 

いざ、「カドが強い」の一歩先へ!

 

目次

  1. 角付近は危ない
  2. オセロでも「詰む」
  3. 詰む詰ませるの駆け引き

 

  1. 角付近は危ない

まず、自分は黒だと思って図1を見て下さい。

図1

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 角を取れる局面ですね。当然ですが、角を取れるための条件の一つに「相手の石が角の近くにある」ことが挙げられます(「近く」とは下図の赤色部分)。ですので、相手の石が角の近くにある時、角が取れるように自分の石を置くよう心がけましょう。

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 図2に練習問題を用意しました。この状態では角を取れないので、次以降のターンで自分が角に置けるように石を置いて下さい。あなたは黒です。

*答えは少し下にあります。

 

図2

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回答例↓

 

 

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*他にも角をとる手順は存在します。

 

  1. オセロでも「詰む」

 1章で角付近は危ない事がわかったと思います。この理屈を2人共わかっている対局の場合、終盤は決まって図3のような形になります。両者カド付近に置かない展開ですね、少し上手な人ならよく見る構図だと思います。

 

図3

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 図3は両者の実力が拮抗している場合でしたが、今度は白の実力を少し上げた展開を図4に示します。

 

 

図4

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 次は黒の番なのですが、置ける所が角付近しかありません。置いてしまえば白が角を取って有利になるのは時間の問題でしょう。一方の白は、角付近以外にも置ける所が残っていますね。強い人と対局した時、図4の黒番の人のように困った経験がある方も多いかと思います。黒番のこんな状態を俗に「詰む」といいます。

 

  1. 詰む詰ませるの駆け引き

 自分が詰まないために、相手を詰ませるために何をすればよいでしょう?これを考えている時点でもうあなたは初心者ではなくなっています、立派なオセラー(またはオセリスト)です。

 図5を見て下さい。あなたは黒です。どこに置くとよいか考えてみましょう。

 

図5

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次の黒の手を2パターン、図6に示します。どちらが良い手だと思いますか?

*次に相手(白)が置ける所は黄色で示しています。

 

図6

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 パターンA 

 

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  パターンB

 

 AとBの大きな違いは、相手(白)の置ける場所の数です。Aの方が多いですね、このように相手の置ける場所を増やしてしまう手は打たない方が良いです。言い換えればBの方が良いというのが結論なのですが、その理由は以下に示します。

 オセロに「詰み」の状態が存在すると言いましたが、それは細かく言うと「自分が置ける所は危険な所(角周辺)しか残っていないが、相手はまだ安全な所に置く選択肢が残されている状態」のことです。このことから置ける所の数というのはオセロにおける戦況を左右するものであり、「相手の置ける所を増やさないこと」「自分の置ける所を減らさないこと」が基本戦術となるわけです。常に置ける所の選択肢を相手より多くしようとすることが、オセロにおける詰む詰ませるの駆け引きと言えます。

 ちなみにBで打った一手ですが、打った時に返した相手の石の周りが全て石で埋まっている「中割り」と呼ばれる手になっています。オセロが得意な人ならもしかして知っているのではないでしょうか。中割りはオセロにおいて良い手であることが多いので、見つけたら是非打ってみましょう。

 

まとめ

 今回は「カドが強い」という考え方の延長線上に「詰む詰ませるの駆け引き」があり、置ける所の数が大事であることを説明しました。余談ですが、私はこの考え方を自分の中で「置ける所の節約」と呼んでいます。

 他にもオセロには様々な戦術や考え方がありとても奥深いです。オセロはルールを覚えるのに一分、極めるには一生かかるという言葉がそれを物語っていると思います。この記事をきっかけに少しでもオセロを打ってみたいと思ったら、是非友達にオセロ勝負を仕掛けてみて下さい。この記事を読んだあなたならきっと強くなっているはずです。